コメント数: 2, 小説 ID: n137
いつだってそうだ

いつだってそうだ

(2019年2月9日 20:32:01) [ID: cc29b1a0]
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2:アルファ [2019年2月9日 20:49:42] ID:cc29b1a0
「うっ····ぐ··っ····」
吐き気と頭痛と嗚咽で上手く息をする事さえままならない。
自分でやった事なのに頭の整理が追いつかない。
目の前の事態を上手く脳に送る事が出来ない。
「っふー·····ふー······うぐ····」
落ち着いて息をしようにも途中で嗚咽が込み上げる。
一度落ち着こう。まずは状況整理だ。
ついさっき、ボクは失踪していた愛しのダァリンを見つけた。でも彼とは話など到底出来そうに無かった。
彼は錯乱していた。食肉である筈のボクやシャルルに情けをかけた。それが彼にとって
どれ程不都合で、弱みとなったのか。ボクにはわからない。でもボクは気がつけば
彼を気絶させ、『都合の悪い記憶』を全部消した。人に対する情け、羅刹とかいう女との
過去、『前回』でのボクとの日々も全部。
「····嗚呼、そうか」
そうだ。『前回』での記憶ももう無いんだっけ。そうだ。そうだった。
少し寂しかったけど、彼の為と消したんだっけ。もう彼が過去で苦しまない様に、あの頃も消したんだっけ。
「···どうしてかなぁ」
思えばシャルルの時もそうだった。心に何処か迷いがあった。でも彼の為に消した。
いつだってそうだ。自分の意志で消した事なんて無い。彼の場合も、彼にとって都合が悪かっただけ。
ボクにとってはもしかしたらあった方が良かったのかも。
でも···
「····なんでこうなっちゃったのかなぁ···」
後悔したって、もう遅い。
ボクを本当は『愛して』くれていた彼は
もう次彼が目覚めた頃には居なくなっているのだから。
1:アルファ [2019年2月9日 20:34:46] ID:cc29b1a0
注意
例によって企画の子です。
あとなんかあったっけ。
いいや。((
始まります。

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