コメント数: 7, 小説 ID: n168
【文アネ】或る日のお話 / もん太

【文アネ】或る日のお話 / もん太

(2019年3月27日 8:40:45) [ID: e63d3e4b]
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コメント
7:もんた [2019年3月27日 9:39:36] ID:e63d3e4b
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ん~~~~????なんだこれ??( なんだこれ )
よくわからんのでもしかしたら消します( 遠目 )
6:もんた [2019年3月27日 9:37:29] ID:e63d3e4b



私はあの日以来、命を粗末にする行為がどれ程恐ろしい事かを知り、それを少なくするべく養護教諭を志した。
あんな目に遭う子が出てはいけない。

子供のどうしようもない気持ちをぶつける場が必要だ、受け止められる人間が必要だ。

綺麗事でも慈善活動でもない、ただのエゴ。それでもあの日の桜の様に儚く、それでいて残酷に心臓音を止める行為はもう見たくない。

その一心で必死に勉学に勤めた。
友人関係にも幅が出来た。

養護教諭になってからも沢山の生徒と出会った。
そして思う、この子達は絶対に死なせない。卒業式、全員が卒業証書を持って笑える日にしたい。
何度か屋上のフェンスを越えた子も居た、自傷行為に走った子も居た。そのたびに私は相当な剣幕で叱った。泣かせてしまった子も居る。
今は卒業して居ないけれど、一度私の勘違い叱って申し訳ない事をしてしまった子も居た。


ひらはらと保健室の窓から見える桜の舞を見詰める。
過ちは繰り返さない。

これは或る男の、或る日のお話である。
5:もんた [2019年3月27日 9:24:24] ID:e63d3e4b



後日、ニュースを見た。
いじめだった。学校で容姿の事を酷く言われて、彼女は相当に傷ついていたそうだった。彼女は過去に酷い火傷を負い、顔面の左がただれていたようで、それについてのことだと。
それすらも信じられないが、彼女は幾度か担任教師に相談したともいう。
いじめられていること、容姿を気にしていること。なのに学校は何の対処もしなかった、耐えている彼女、押し潰されそうな彼女に手すらさしのべなかった。

いじめが、学校が、彼女を殺した。
自殺の道を選ばせた。

その事実に俺は怒りと、そしてまた吐き気を覚えた。



「う”ッ…お”ぇッ、げほ…ッう”ェエ、」


その日は吐いた。
押し込む前に胃液がだぱりと吐き出た。既に話題の変わったテレビの前で俺は絨毯の上に大量の胃液を吐き出した。
気持ちが悪かった。
4:もんた [2019年3月27日 9:12:15] ID:e63d3e4b



酷く、吐き気に襲われた。
目の前の女児の首は折れ、腕も不自然に曲がっていた。女児はぴくりとも動かない。死んだのだ。桜舞い散る中、その漆黒の髪をはためかせて、桜と同じ桃色のワンピースを真っ赤に染めて、かくりと身体の中を折って。
彼女は死んだのだ。

俺はそこから動けなかった。
ただ両手で口を押さえて、漏れそうな胃液を押し込んで、荒い息をしていた。彼女と自分の生死の差を実感しそうになる己を殺して、ただ独り桜にまみれる女児を見詰めていた。

誰かが通報したのだろうか、直ぐに警察はやってきた。立ちすくむ俺を気に掛けてくれた警察官も居た。彼女の遺体が真っ白な担架に乗って運ばれていく。物のような扱いで、手馴れた手付きで運ばれていく。
それにまた吐き気を覚えた。


桜はまだ舞っていた。
3:もんた [2019年3月27日 9:01:43] ID:e63d3e4b


或る春の日の事だった。
俺は何時もの如く6時ぴったりに起床し、床に敷いた布団を綺麗に畳み、母の作った朝食を戴き、『いってらっしゃい』の声に見送られて通学路をぽつり独りで歩いていた。
嘲るような声に囲まれやっとこ18年生きてきた。生まれてこの方、生にも死にもお目に掛からず此処まで来てしまった。祖父祖母は健康だし、父母も無論病気ひとつすらしない。そして俺には兄弟も居ない。

生も死も、まだテレビの中の世界なのである。

そんな俺だからこそ、命に無頓着で、無関心で、命を棄てたきゃ棄てろ精神で今まで生きてきたのだ。否、生きてこれたのだ。
父は医者だった。それはもう、うちの町では有名な。そんな父を最初こそ憧れ、医学の道に進むと張り切った時期もあったがそれすら昔の話である。

特に話す相手も居らずのそのそと歩く通学路。近くのマンションでは桜が咲き誇り、はらはらと桃を散らしていた。美しいな、と思う。己に美的センスが有るかは知らないが感性は豊かな方だ。
そんな桜に目を細めた時だった。

「…あ」

桜の奥、一人の女児が、8階ほどあるマンションのベランダから身を投げた。
はらはらと舞う桜の中、空中で彼女の小さな小さな体は弾けて、桃の絨毯の上に転がった。

人生初の、死との対面だった。
2:もんた [2019年3月27日 8:47:13] ID:e63d3e4b



空から可愛い女の子が降ってこないかなぁ


これは或る日のこと、俺の数少ない友人がぽつりと溢した言葉だった。
非現実極まりないし、どこぞのファンタジーアニメじゃあるまいし。あるわけないのである。そんなこと。


「…あ」


あるわけないのだ、絶対に、あるわけ、



今、実際に可愛い女の子が目の前のマンションのベランダから身を乗り出してさえいなければ。
1:もんた [2019年3月27日 8:42:59] ID:e63d3e4b
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▲毎度の如く意味不明
▽密先生の学生時代
▼軽く死ネタ注意
△人によっては胸糞悪くなるかと

▼全体的に暗い

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