コメント数: 14, 小説 ID: n203
「赤い糸」 苺大福

「赤い糸」 苺大福

(2019年4月14日 0:14:42) [ID: 3c298a31]
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14:苺大福 [2019年4月14日 15:51:49] ID:3c298a31
「どこへ行くの…!」
「廊下は人でいっぱいだな……」
「あの…川の近くなんてどう?」
「学校をでてくのか!?」
「うん……●されたくないもん。」
「そう…だよな……よしここを乗り越えて行くぞ。」
二人は塀を乗り越えようとしたが、百合子の足が速すぎて、カレンの腕が捕まってしまった。
「はっ…カレンっ……百合子ぉ!絶対に●しはさ、せ、ねぇ……!!」
「うぅ…糸で、小指が痛い……」
「(くそぉ…!これ以上先に進めないし、糸がっ……)」
「嫌だああああああああぁ!!●にたくなあああああああぁい!!」
…その願いが聞こえたのか?女子達が三人の下へ走ってきて…
「…カ、カレン!先生っ!!ここです!」
「…」
「百合子残念だったな。」
「…」
「うぅ…皆、ありがと…」
「…皆さん、カレンは!?」
「先生……きゃあああああああああああああああぁ…」
先生が着いたときにはもう遅かった。
カレンの小指は●●されてて…響の小指も●●されていた。二人の小指からは●が大量に、ぼたぼた…と垂れていた。きっと、百合子に指ごと、●われたのだろう…
「…これ、どういうこと!!」
「百合子がきっと…二人を。」
百合子は学校から脱走したらしい。それからは、誰も百合子を見なくなったという。
13:苺大福 [2019年4月14日 15:20:38] ID:3c298a31
「これは今のあなたたち…」
「でるっ…ハサミが…」
「ハっ…ハサミ…!?」
「残念ですね、今日はハサミを持っていなくて……」
「良かったぁ…
前やられたときは、指が吹っ飛びそうになったんだぜ?」
「ふ…吹っ飛ぶ…!?」
百合子は二人の手首を力強く握って…
「ハサミがなくて切れないって思ってた?これがあるのよ?
歯が…」
響とカレンの顔は一気に青くなった。
「いやああああああああぁ!!!」
「おしまいだ……殺される…」
「殺されたくないのなら、逃げなさい。ただし、その赤い糸が切れたら、あなたたちの関係は終わりよ。」
「響くんっ!!!」
「カレェェェェンっ!!」
二人は、必死に逃げた。
12:苺大福 [2019年4月14日 15:11:02] ID:3c298a31
百合子はカレンの小指に糸を巻いて、蝶々結びをして、一年前、響にやったときよりきつく縛った。
「いっ…痛い…!!」
「百合子っ!!」
響は顔を赤くした。
「はい、響も。」
「響くん…!」
「くっそおぉぉ…カレンが死んでしまうなら俺も死ぬ!!」
「…だから、殺しはしないですって。ただあなたたちが、変なことしなければ生きることはできますから。」
と言うと、百合子は響の小指にも赤い糸を巻いて蝶々結びをした。
11:苺大福 [2019年4月14日 15:03:27] ID:3c298a31
響が思っていたとおり、百合子は赤い布の糸を引っ張った…
「逃げよう!!カレン!!」
「うん…!!そう…」
二人は手を繋いで逃げようとしたが、カレンは百合子に捕まってしまったので…
「はい、小指だして、ね…ほら!!」
「響くん…私…死んじゃイヤ…」
「大丈夫よ…死にはしないので…」
「おいっ!やめろ!百合子!!その手を離すんだ!!カレンの手に触れるんじゃねぇ!!」
「ふふ…
最低なことをしたのは誰よ?」
10:苺大福 [2019年4月14日 14:55:03] ID:3c298a31
響はカレンと一緒に校庭でおしゃべりをしていた。
「カレン聞いて…俺、世界で一番愛してる…だから、」
「響くん…」
「キ…ス、してくれないか……」
「ええ、もちろ…」
と言ったのと同時に後ろから、誰かの足音が聞こえた。
「…あ、誰かが来ちゃう…」
「あぁ、また今度しよう。」
「そうだね…」
響達が後ろを見ると、そこには。
「ヒ…ビ…キィ……みぃ…つ・け・た♪」
そこには…一年前に響と別れた女、谷口百合子がいた。
「げっ…なっ、何しに来たんだよ。」
「あれ、もしかしてあなた、谷口百合子?」
「えぇ…そうよ、と、すると…あなたは…伊藤カレン…」
「よく、分かりまちたね~でもぉ、あなた、もうとっくに響くんと別れたはずだよねっ!何しに来たの?あ、あなたに響くんは絶対ムリよ?え、まさかだけどやり直しに来た?」
「違うわ…あることをしたくて…今までずぅ…っとあなたたち二人を探してたわ…」
「うん?だから?」
「前は響くんにこの思いを知らせてやったけど…」
百合子は、ポケットから赤い布を出した。
「まさか…カレンこいつはヤバいぞ…逃げろ…」
「え?」
「下手したら死んでしまうかもしれない…」
9:苺大福 [2019年4月14日 1:55:57] ID:3c298a31
一年後…
クラスの友達から
「ねぇ、百合子ー。響きとどうなってるの?今。」
と聞かれた。
「うん、今も続いてるわよ」と、言った。昼休みになって、百合子はある人を探しに、廊下へ出た。
8:苺大福 [2019年4月14日 1:50:59] ID:3c298a31
「降りたら、付いて来てよ…。」
「あぁ…」
観覧車から降りて、休憩スペースに行った。ベンチに座り、百合子は…
「小指、出して。」
と、バッグから物をとり出しながら言う。
「は、はあ…?小指?」
「いいから、こっちに。」
響の手を思いっきり掴んで、百合子の前に持っていった。
百合子は、自分の赤いスカースの糸を引いてって、30cm以上の長さでハサミで糸を切った。
「おい、何する気だよ…」
響の小指に赤い糸を巻いて、蝶々結びをして、自分の方にも巻いて蝶々結びをして…
「…これは、私たちが出会ったときの糸。」
「…あ、あぁ…」
「それで…」
「…」
「今は…」
と言うと、ハサミを突然上に上げながら糸を切った。
「うわああぁ!!あ…あぶねえじゃねえかよ!!」
「だって、本当じゃないの?」
「あぁ!そうだけどよ!」
「じゃあ、やり直し…する?」
「いや…いい…」
「そう、それじゃあ、私たちの関係は終わりね、サヨナラ。」
百合子は走って、遊園地の出口へ向かって、帰っていった。
7:苺大福 [2019年4月14日 1:32:41] ID:3c298a31
「は…はぁ!?いつよ!!いつできたのよ!どうして!!私の知らないとこでそんなこと!!どうしてよ!!どうして隠してたのよ!!
…どうっ…し…て…」
「あ、あぁ…ごめん、な…」
「ごめん…?ごめんって何よ…!!人がこぉんなに…苦しんでて…」
「かっ、彼女が昨日、告白してきたんだよ…」
百合子の声は、かすれてた。
「だったら、もういます!って…言えば…いいじゃ…ないの!」
「それが、彼女…俺がまだ中学んときに、好きだったらしくって…俺が卒業の時に、告白しようとしたけど、体調不良で会えなくてできなかったからって…」
「それが…理、由…?」
「…でも、俺と百合子が付き合ってること知ってるんだ。そいつ。
それでこんなことを言ってた…」
「…え?知ってる…って…」
「『あんな女なんかさ付き合わなきゃいいのに』…って。」
「そいつ、誰よ、名前は!?」
「カレン…いっ、伊藤カレン。ハーフで1こ年下…正直美人だな…って、思って、た…」
百合子はたくさん泣いた。
「…うぅ…うっ…」
6:苺大福 [2019年4月14日 1:16:05] ID:3c298a31
「ふふ、大丈夫よ。私が離れないようにするから!」
「ごめん、そういう問題じゃないんだ。」
「え…?」
「ねぇ、悪いこと起きる前にキスしていいか?」
「い、いやよ!話、気になるじゃない。」
「でも…」
「何?ねぇ、どうして隠してるの?」
「隠してなんか…!」
「隠してるじゃない!!」
百合子が怒った。唇を噛み締めながら、涙を浮かべ…
「『悪いこと起きる前に』って何よ!何か隠してるんでしょ…そんなのじゃ、キスなんか…」
「分かったよ!!言ってやるよ…
別の彼女がいるんだ!!」
5:苺大福 [2019年4月14日 1:06:28] ID:3c298a31
たくさんのジェットコースターに乗ってから、二人は観覧車へ。
「…今日はありがとう…凄ーく、楽しかった!」
「それは良かった!けど、酔ってない?大丈夫か?」
「うん、大丈夫、響くんがいてくれたからね…
このままずっと続いててほしいなぁ。」
響の声が低くなる。
「…あ、あぁ…そうだな…」
「ど、どうしたの?私じゃなくて、響くんが酔ったの?」
百合子は笑いながら聞いた。
「…いや、酔ってはないんだ。だけど…
申し訳ないけど俺らこのまま続かないと思うんだ。」
4:苺大福 [2019年4月14日 0:54:23] ID:3c298a31
「いやあああああああぁ!!」
百合子は叫んだ。その時響は楽しそうな顔だった。
「すげぇ、楽しいいぃ!!」
ドボンと乗り物が水溜まりに浸かって、百合子と響の服に、水がかかった。
「…あぁ…怖かったぁ…」
「楽しかったぁ!!水がかかってひんやりとして気持ちいい!」
「私、怖くて景色見れなかったわ…」
「俺も、百合子のこと、見てたらさ…」
「…え?」
「いっ、いや!!」
3:苺大福 [2019年4月14日 0:46:52] ID:3c298a31
「まもなく発車しまーす…」
アナウンスが喋った後に、ピピピと音が響いた。
ドシンとジェットコースターが動いた。
「…こ、怖い」
「もう怖いのか(笑)ほら、腕捕まってろ。」
百合子は優しくギュッと、響の腕を掴んだ。
上に上ってくに連れ、どんどん百合子の顔が下に向く。
「百合子、ほら、俺がいる!」
「響く、ん…」
その瞬間、一気に乗り物が下に向いてスピードが早くなった。
2:苺大福 [2019年4月14日 0:38:00] ID:3c298a31
ある夏の暑い日のことだった。
「うわぁ…広い…どこから行こうか!響!」
百合子は、響と二人で遊園地へ行った。
「百合子の好きな所からでいいよ!俺が…デ、デートに、誘ったんだし!」
百合子が響の手を掴む。
「じゃあ、あの小さいジェットコースターとかどうかしら…最初は優しい方から乗りたいし、下に進んだ時に水にかかって気持ちよさそう!」
「うん、なかなか良さそうだな…」
百合子が照れた目で響を見つめる。
「あの…私、遊園地久しぶり、で…怖くなったら、腕、捕まってても…いい?」
「あ…?あぁっ!全然っ!!いっ、いいよ!」
1:苺大福 [2019年4月14日 0:26:00] ID:3c298a31
登場人物
*谷口 百合子(タニグチ ユリコ) 16歳
*永井 響(ナガイ ヒビキ) 16歳
*伊藤 カレン(イトウ カレン) 15歳

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