コメント数: 1, 小説 ID: n53
wrwrd短編集

wrwrd短編集

(2018年6月16日 13:51:06) [ID: 416ecc23]
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1:夢食い [2018年6月16日 14:08:36] ID:416ecc23
昔から悪い夢を見るとバクが食べてくれると言われて来ている。
悪夢に魘される夜を消してくれると遠い昔に聞いたことがあった。

深夜悪夢に魘される目が覚めた。ぱっとしない記憶の中
どんな夢かもすぐに忘れてしまうのはバクの仕業なのだろうか。
それとも………

「はぁ??悪夢?」
目の前に座りブラック珈琲をすすっている
金髪と青い目が特徴的な彼が眉を寄せて首をかしげた。
からんとアイス珈琲の中に入った大きな氷が音を立てる。
「…なんや、信じてくれへんの?」
少し落胆したような声色で言えば
彼は慌てて手を左右に振り違うと意思表示をする。
にか、と彼お得意の太陽のような笑みを浮かべて
「そのバクが食べてくれないんやろ?
なら俺と一緒に居ってくれればそんな
悪夢なんて吹き飛ばしてあげるで!!」
軽い告白かと彼の頭を軽く叩けば
けたけたと笑いながら本当やで?なんて強気に言葉を発した彼。
嗚呼、彼と共にいれば悪夢なんて忘れてしまいそうだ。
だって、夜も悪夢も。彼さえいれば、

もう怖くないのだから

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