コメント数: 4, 小説 ID: n59
 T E E N A G E 

 T E E N A G E 

(2018年8月7日 21:38:05) [ID: 2778e730]
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コメント
4:T E E N A G E [2018年8月7日 22:06:07] ID:2778e730
ぐちゃぐちゃにされたい。
意味分かんないぐらいに愛されたい。
全てをあいつに奪われ_____

      …びゅっ。

飛び出した白濁。ハイ有難う御座いました。
それを受け止めた新聞紙をくしゃくしゃに丸めゴミ箱に投げれば、はぁ~っと深い溜め息を着いた。
なんで俺が、長男様が。
弟に焦がれなくちゃいけないのだろうか。
弟に恋をしなければいけないのだろうか。
不毛な恋愛心を、チョロ松に向けなくてはいけないのだろうか。
3:T E E N A G E [2018年8月7日 22:00:37] ID:2778e730
はっちゃけ五男くんは、野球に夢中。
野球のルールはいつまでたっても把握しないものの、腕力はプロ級だと何だかんだで人気者。
マネージャーの茶髪三つ編みの女の子に恋をしてる。
あざと六男ちゃまは、非行少年になっちゃって。
ピンクに染めた髪に緩いパーマをかけてさ。
紫のカチューシャで前髪持ち上げてオラついてる。

三男は。
相変わらず自意識ビックバン。三白眼の目玉きょろきょろさせて。
いっつも何かを怪訝そうに見てる。
そんで馬鹿な俺は、そんなチョロ松にキュンキュンされてる。
たまに重なる声、とか。
俺を呼ぶあの優しい声色、目、口。
すべてに、溶かされそうな程に焦がれてる。
2:T E E N A G E [2018年8月7日 21:53:00] ID:2778e730
_夏期講習。
定期テストで自己最低を叩き出した俺は、
夏の物静かな教室に放り込まれた。
六つ子一の頭脳を持つ四男はと言うと、
ぴしっと整っていた髪をボサボサにさせてプレッシャーと闘ってる。
この点数を維持しなきゃ。って。アイツにも遂に闇期が到来。早く抜けたらいいのになんて思っていた自分に呆れる。こいつ、一生このままだぞ~ピッチピチの俺。
期待の点数取れなかったら僕死んじゃうよ。とか。
どんなクソ野郎共なんだよお前の同級生は。
次男クンは次男クンでバスケに没頭。
とある日に怪我して手当てをしてもらってから、保健室の先生にフォーリンラブ。
しかも男。いやー、あいつもサイコパスだわ。
1:T E E N A G E [2018年8月7日 21:45:51] ID:2778e730
高校の入学式。
個性の無かった俺ら六つ子が、分かれ道を歩み始める桜の時期。
特に頭がいい訳じゃないし、ただ、声がはっきりしてた。それだけ。
新入生代表として、学園長の前にすっと立ち、新生活への意気込みを宣う弟が。
2つ下の、馬鹿真面目でクソみたいに自意識の高いアイツが。
ひどく大人に見えた。それだけ。
あいつ、きっとモテるんだろうな。この風貌であんなイイ声しやがって。
何だか、アイツの存在が、こそばゆい様な、苦いような。
俺の知らない感情が、殻に包まれて俺の手のひらに優しく包まれた。

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