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【サーカスマフィア】りむ

【サーカスマフィア】りむ

(2021年1月22日 14:56:57) [ID: 0d9a58a0]
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1:りむ [2021年1月22日 15:33:11] ID:0d9a58a0
人物紹介
サーカスマフィアファミリー
団長:マスカ・シーカーリウス
サーカスマフィアの団長
たくさんの表情…すなわち仮面を持っている。どれが本当の彼かは誰もしらない、知ってはいけない…
姉:メイリー・シーカーリウス
ファミリーの中では一番の美女。異常な身体能力と持ち前の美貌を武器にしつつ色んな依頼を片付けていく。
兄:クリュエル・シーカーリウス
凄腕のマフィアであり銃使い、妹のリーベを良く可愛がっている。
妹:リーベ・シーカーリウス
一番末っ子であり、マフィア見習い。笑顔に殺される(キュン死)人は沢山いる。クリュエル兄さんが遊んでくれるので好き。
2:りむ [2021年1月22日 16:08:20] ID:0d9a58a0
「さぁ!!最後のショーと参りましょう!最後は綱渡りをしながら、火の輪くぐり、遠くの的に10本のナイフを命中させる…やってもらうのはメイ!さぁ皆様!盛大な拍手を!!そして、メイの華麗な身のこなしをご覧ください!!」
サーカスの団長は大きな声でそう叫ぶと、観客の人々はわぁぁ!!と歓喜を上げ大きな拍手をメイリーに向けてする
メイリーは、手を前に持っていき、お辞儀をする。
「それでは!!どうぞ!!」
団長の声とジャカジャカというBGMと共にメイリーは綱渡りを楽々とこなし、火の輪くぐりも完璧美しくくぐり、宙に舞ったまま、遠くの約50メートルの的にナイフを全て投げる。
「さぁ、どうだ!」
ジャッと的にライトが当たる。
見事命中。観客からはまたもや拍手と歓声が響き渡り、サーカスは大成功をおさめた。
3:りむ [2021年1月22日 16:49:40] ID:0d9a58a0
「皆お疲れ様。今日もサーカスは大成功だ」
団長のマスカは微笑みながら、ファミリー達に言う
「当たり前さ、それもこれも団長さんのお陰だろう?」
ファミリー1の美貌を持つメイリーが後ろで手を組んで座りながらマスカに向かって言う
「いいや、サーカスは僕達ファミリーが一緒にやってこそうまくいくものだ。だから皆のお陰でもある」
マスカは首を横にふり皆の方を真っ直ぐと見て言う。
「へぇー良いこと言ってくれんじゃないの!団長さん!」
メイリーは団長さんの所へ行き背中をにっこりしながらバシッと叩く。マスカはイテッと小さく呟き、背中を擦る。
「みてみてクリュエル!お人形さん可愛い!!」
末っ子であるリーベは、くまの可愛いリボンの付いたぬいぐるみをクリュエルに見せる。
「あぁ、とっても(お前が)可愛いな」
クリュエルは、リーベの頭を撫でてあげ、シスコンを発揮する。
4:りむ [2021年1月22日 17:55:18] ID:0d9a58a0
「ところでクリュエル。今日の殺しの依頼は来ているのか?」
「あぁ、まずはアマンダという女性からだ…」
クリュエルはメモ帳をとりだし、読み上げる
「依頼の内容はなんでしょう?」
誰かにバレない様に依頼者に依頼を聞く為に作られた複雑な作りの部屋。彼女と向かい合ってソファーに腰をかけ、相手に依頼の内容を聞こうと声をかける。
「私の娘を殺した…あの男…グラマラス・ベツァオーバントを…殺してください…!」
グラマラス・ベツァオーバントとは、この国内でもっとも力を付けている暗殺者の一人だ。とても横暴で気にくわない奴は暗殺の仕事ではなくプライベートでも構わず殺しを行っているという噂がある。クリュエルは顎に手を添え、少し考えながら
「わかりました…ですが報酬はお高くなりますが、払えますか?」
「えぇ…勿論…娘の仇をとっていただけるのなら、こんなお金いくらでも出します!!」
アマンダはそう叫ぶと、5つのケースを用意してクリュエルに差し出した。ケースの中身を確認して頷き
「わかりました。この仕事お引き受けしますね」
5:りむ [2021年1月22日 20:11:58] ID:0d9a58a0
「アマンダの依頼の内容はそんな感じだ」
「なるほど。今回の依頼は少し大変だな。やり方は違えど相手は同じ殺しのプロということだからな」
「確かにそうよね。でも相手が横暴だって言うなら脳みそゴリラの可能性もあるんじゃない?」
頬杖をつきながら、メイリーはマスカとクリュエルに聞く
「もしかしたら、そうかもしれない。でも横暴でも冷静な奴もいる。今回は僕とクリュエルでグラマラス・ベツァオーバントを仕留める」
「そう、なら気を付けて行きなよ。リーべはアタシが見ておくか安心して頂戴」
「クリュエル行ってらっしゃい!」
リーべはにっこりと元気よく手を振る。
「グハッ…!」
途端、クリュエルが気絶する。メイリーとマスカは無言で、このロリコンと呆れたような顔をした。
「じゃあ、行って来るよ」
「行ってらっしゃい」
「団長!行ってらっしゃい!」
マスカはクリュエルをかついで、二人に手を振り、外へ行く。
6:りむ [2021年1月23日 0:50:36] ID:d66c6367
クリュエルをかついだまま、賑わっている都会へ入る前迄いきとりあえず人気の無い路地裏へ行きく。
「さて、まずは情報収集…グラマラス・ベツァオーバントの住まい、活動等の1日のルーティーンを知らなくてはいけない。そして、相手の他人の殺し方も知らなくてはいけない」
マスカはクリュエルを壁に背中をつける様に置く。クリュエルはまだ気絶しているがマスカにとっては毎度の事でありいい加減呆れている。
「あっ!?あんな所にフリルの水着姿のリーべがっ!!」
マスカは、何も無いところを指さしながら、まさしくそこに居るかの様に演技をする。
「リーべ…フリル水着…リーべのフリル水着!?この肉眼に納めなくては!!……団長…リーべの姿が見当たらないんだが…」
マスカの演技に騙されクリュエルは、飛び起きキョロキョロと辺りを見渡す。しかし、リーべの姿は無いためマスカに問う
「すまない、あれは嘘だ。仕事中に気絶されたままでは困るから、嘘を付かせてもらった。そうでもしないとお前はずっと寝たままだからな」
これまで、幾度も気絶したクリュエルをあの手この手で起こそうとしても全く起きず、途方にくれていた。そんな時にリーべが近くを通ったのを見て、「リーべか」と呟いた言葉だけで素早く起きてきた。
別のを試しても全く起きないからこれが一番良い起こし方だと発見して今使っているというわけだ。
「兎に角、いろいろ悪かったが、今は仕事、やること情報収集だ。クリュエルは東側から情報を探って来てくれ、俺は西側から探ってくる」
それじゃあ、頼んだぞと言い都会の西側へ走って行く。
「あぁ…わかった…」
クリュエルは少ししゅんとしながら、東側にとぼとぼ歩いていった。
7:りむ [2021年1月24日 1:17:26] ID:0e3f245a
西側の都会にて
「まずは、人に聞いてみるかプライベートで人を○すくらいの横暴さなのだろうから、どんなに隠していようと痕跡は必ずある。そして、目撃者も必ずいるだろう」
マスカは服装を変えきっちりとしたスーツに瞬時に着替え、町の人が多い場所へ行き、いろいろな人に話を聞いた。
「すみません、お忙しい中申し訳ありませんがちょっと宜しいでしょうか?」
「え、えぇ…あの…どちら様?」
マスカは近くにいた女性に声を掛けた。女性は少し怪しそうにマスカの方を見ている。確かに突然スーツを来た異性に声を掛けられれば誰もが女性の様な反応をするだろう。
「あぁ、すみません。僕はこいうもので探偵をしていて、グラマラス・ベツァオーバントについてお聞きしたかったんです。何かご存知の事はありませんか?」
女性に偽の身分証明書を見せる。女性は少し安心したのか、ホッとする。
「良かった、探偵さんだったのですね。グラマラス・ベツァオーバント…ですか…実は私の友人から聞いた話しなのですが…グラマラス・ベツァオーバントは結構ここいらでは有名で、良く人と喧嘩しては殴り合いになったり、人を躊躇無く殺したりと結構過激な不良と言われる程らしいんです。でもこんなに派手に人を殺していたりするのに、捕まらないのがとても不思議ですよね…」
女性は安心してもらえたのか、マスカにグラマラス・ベツァオーバントの事について話してくれた。ここいらで有名だという事はもしかしたら、この都会のどこかに良く出没するのかもしれない、そうだとしたらとても有力な情報だ。性格はおそらく短気でかっとなり安いが逃げきれるということから、スキルとして気転の良さがあるんだろう。後は身体能力か高いのかもしれない。暗殺者のわりには本当に派手な事をしてくれる。
「なるほど…わかりました。御協力ありがとうございます。とても有力な情報でした。どうか御用心してください」
「こちらこそ、探偵さんのお役に立てて嬉しいです。わかりました。お仕事頑張ってください」
お互い頭を下げて、その場から別れる。マスカは、まだ聞き込みを始めたばかりだと言うのに、有力な情報が入り嬉しかった。そして、また別の人に情報を聞きに向かった。
8:りむ [2021年1月24日 15:54:48] ID:0e3f245a
一方東側
少し落ち込みモードだったクリュエルだが、仕事はきっちりする主義なため頭のスイッチを切り替え、町行く人へマスカの様に声を掛ける。
そして、マスカとある程度同じ情報が入り、後はどこでグラマラス・ベツァオーバントは殺しを良く行うのか、またその現場の様子等…しかし、いくら別の人に聞いても情報はそれくらいしか集まらなかった。
「有名というわりに、ここまで聞いても情報は同じ物しかない…やはり巧妙に姿を隠しているということなのか?不思議で仕方ない…だが、必ずこの情報の発信源はどこなのかを探る必要があるな恐らく発信源の人が唯一の目撃者だろう」
クリュエルは路地裏で、考えながら情報の発信源であるルーツを探すべく人に聞きに行くのだった。
9:りむ [2021年1月26日 0:48:26] ID:89210cd3
「すみません、ちょっ…」
クリュエルが筋肉質の男性に声を掛け、男性が振り向いたと思うと
「ん?あらぁん?まぁ!!なんて良い男なの!わたくしに何かご用意かしら?」
振り向いた男性は男性ではなく、お化粧をされているお姉様(オカマ)だった。お姉様は、腰をくねらせながらセクシーさをクリュエルにアピールしている。クリュエルは呆気にとられ開いた口が閉じない。
「あらん?わたししの美貌に驚いてしまったのね!貴方わたくしに何か聞きたい事があるんじゃなくて?」
クリュエルの様子をみたお姉様は、軽くクリュエルを諭した。お姉様に諭されたクリュエルは我にかえる。
「そうでした。大変失礼しました。実は私は探偵をしていまして、今グラマラス・ベツァオーバントという人物について調べてこうして聞き込み調査を行っているのですが、なんでも構いません何かご存知の事はありますか?」
さっきから感情が忙しいが、頭のスイッチを切り替え直し、グラマラス・ベツァオーバントの事についてお姉様に聞く。
「あらぁん!!探偵さんだったのねぇん!!グラマラス・ベツァオーバントね!そうねぇ…彼は良くここ西側の都会に現れるって聞いたわぁ。」
お姉様は片手を頬に添えて、グラマラス・ベツァオーバントの出没する場所を言った。
「それは誰から聞いたとか覚えていますか?」
「うーん…誰だったかしら?ちょっと待っててくださるかしら今思い出すわ。んーー………あっ!そうよそうよ!私の友達のジョンから聞いたのよ!!」
お姉様は、目を瞑ってうーんと考え、思い出した時にバッと顔をあげ大きな声で言う。町行く人は少し驚いたが、また歩き始める。お姉様は、友人のジョンという人物に聞いたらしい。
「なるほど、ジョンさんですか。その方からもお話しを伺いたいのですが、よろしいでしょうか?」
「あぁん!ちょっと待っててくださいねぇん今ジョンに電話で聞いてみますわねぇん」
お姉様は携帯電話を取り出し、ジョンという人物に電話を掛ける。
「…あっ!もしもしぃジョン私よ!!今ね探偵さんが聞き込み調査をしているみたいなのよ。それで、探偵さんが貴方にもお話しを伺いたいらしいのよ!そっちへ行って良いかしら?……あら本当!!じゃあそっちへ向かうわねぇ」
電話を切り、クリュエルの方を見て駆け寄る。
「良いですって!!じゃあ、今から向かいましょう!!」
「ありがとうございます。それでは…っ!?」
お姉様は、OKだと言う事をクリュエルに伝える。それを聞いたクリュエルは頭を下げて、さっそく案内をお願いしようとしたが、お姉様はクリュエルをお姫様抱っこした。クリュエルはまた驚いた。
「わたくし、昔から足の早さには自信がありますのよ!今からジョンの家までひとっ走りしますわぁん!!じゃあ、行きますわよぉ!!」
「えっ、ちょっ、ちょっとま…あ"ぁぁぁぁ!!!」
お姉様はもうダッシュで走り出す。その速度は車以上。クリュエルも流石に物凄く絶叫している。こうして、お姉様は絶叫するクリュエルをお姉様抱っこしジョンの元迄走って行くのだった。
10:りむ [2021年1月26日 8:07:30] ID:89210cd3
西側
あれから全くといって情報が集まらない…本当に不思議で仕方ない。マスカの方もクリュエルと同じ事を思いながら、都会の中を歩き回る。そして、少し休むために路地裏で一息付こうと路地裏の方へ向かう。
「困ったな。やはり、プロの暗殺者というわけか…隠すのが上手いな。……でも、僕の次にね」
路地裏の方に入り、壁に寄りかかりながら、手で口元を覆いニンマリと笑う。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?」
突然誰かの叫び声が聞こえ、まさかと思いダッシュで叫び声のした方向へ向かう
11:りむ [2021年1月26日 8:52:58] ID:89210cd3
「これは…」
案の定叫び声の先へ走って行くと、人が死んでいた。それも、筋肉質な男が血を大量に流し、体はボロボロで少し臓器がはみ出ている。恐らくたった今グラマラス・ベツァオーバントが殺ったのだろう。とても、見るに酷い姿で壁に寄りかかっている。軽く手を合わせ、男性の遺体を観察する。遺体には刃物傷は無く、打撲に近いあざがあり腫れている。恐らく、殴り殺しにされたんだろう。殴った回数は腫れから見て約3~6発。たったそれだけで、臓器を外に出させてしまう程の強さだと考えるとこれは一発も、もらうことは許されない。一発もらってしまえば動くことも難しく、グラマラス・ベツァオーバントを殺るのは不可能。
「…ん?」
男性の服の近くに、小さい機械の様な物が付いている。服から取ってみると
「発信器?」
小さな機械は発信器の用だった。しかも、暗殺者や殺し屋等が良く使うものだ。もしかして、グラマラス・ベツァオーバントはプライベートでも殺しを行っていると聞いたが、その殺しは無差別ではなく人を決めて殺しているということなのだろうか?
「そこの君。何をしているのかな?」
突然背後から声が掛かる。気配が全くせず、足音さえ聞こえて来なかった。マスカは少し悪寒が走ったまま振り返るとそこには白髪の警察がいた。
12:りむ [2021年1月26日 23:51:19] ID:89210cd3
「あぁ、すみません!あまりの酷さに声も出ずついまじまじと見てしまって…」
「あぁ…そうだったんですね。てっきり…グラマラス・ベツァオーバントだと思ってしまいましたよ」
マスカは演技をしてなんとか誤魔化す。警察の人は笑みを浮かべているが、とても冷ややかな目をしている。
「最近その話が有名で犯人も捕まっていないのにそいう振る舞いをしてしまって申し訳ありません…」
「いえいえ、構いませんよ。とても酷くて気分が悪かったでしょうし、後は任せて離れていてください」
警察はニッコリしたままマスカに離れる様に言い、手袋を付けて後始末をし始める。マスカはこれ以上は止めておいた方が良いと思い言われた通りにその場から離れた。
13:りむ [2021年1月28日 0:19:38] ID:ef9b841f
「……何かがおかしい」
マスカは、警察から離れ道を歩いていてある違和感を覚えていた。警察が来ていたと言うのにどこを見てもパトカーが止まっていなかった。それならまだ歩きでたまたま見回りをして死体を調べているマスカを見つけたのなら納得がいくが、何かがおかしい。普通あんな死体を見て動揺しない人がいるだろうか?いいや。相当なサイコパスではない限り、いくら死体慣れした警察だろうと少しは動揺するだろう。だが、あの警察には動揺も何も感じなかった。そして、あの冷ややかな目……まだ決めつけるのは良くない。こいう時こそ、冷静に慎重にならなくてはいけない。マスカは、小型の発信器を取り出して、じっと見ながら子供の遊んでいる公園へ行き、ベンチに座って考え始める。
14:りむ [2021年1月31日 14:49:56] ID:f40601fb
「さぁさぁ、つきましたわぁ!」
「はぁ…はぁ…」
戻って東側
クリュエルは、お姉様にお姫様抱っこをされて、絶叫マシーンに乗ったかの様に叫びながらジョンの家へ向かい、今はそのジョンの家に到着した。クリュエルは叫び過ぎて、息を切らし少しぐったりとしながら立っていた。
「あらん?息を切らしてらっしゃるけど大丈夫ですのぉ?」
「はぁ…も、問題ありません…」
「そぉですの?なら良いけれど…とりあえず呼鈴をおしますわねぇん」
お姉様が呼鈴を押して少し待つ。しばらくすると…
「はい、どちらさまで?」
呼鈴のところについている画面が付き、男性が映っている。
「はぁい!ジョン私よ!さっき電話でいった探偵さん連れてきたわぁん!」
「どうも」
クリュエルはお姉様に背中を叩かれながら、画面越しに頭を下げる。
「あぁ、探偵さんですね。いま扉を開けますので、どうぞお入りください」
ジョンは画面を切り、その後に玄関の扉が開いてジョン本人が出て来る。
「どうぞ」
ジョンは二人の方を見て声をかける。
「お邪魔します」
「お邪魔しまぁす!」
クリュエルは頭を軽く下げて、お姉様と一緒にジョンの家へと入っていくのだった。
15:りむ [2021年1月31日 21:46:16] ID:f40601fb
「コーヒーをどうぞ」
「あぁ、ありがとうございます」
ジョンの家の中へと入っていき、リビングへと案内された。ジョンは黒い高級感溢れるソファーを指差しどうぞお座りくださいと言い向かい側のソファーに腰を掛ける。二人も一緒に指されたソファーに腰を掛ける。玄関から入った時に見たが家の中は何人もの人間が住める程広い、言わば別荘の様な感じだ。二人が腰を掛けて直ぐに、この家のお手伝いさんなのかコーヒーを持ってきてテーブルに一人一人の目の前に並べる。クリュエルはお手伝いさんに軽く頭を下げる。
「ところで探偵さん。私にお聞きしたいこととは一体なんでしょうか?」
ジョンは足を組んで首を傾げながら、クリュエルに聞く。
「はい。お聞きしたい事というのは、グラマラス・ベツァオーバントの事についてなのですが、何かご存知の事はありませんか?」
「なるほど、グラマラス・ベツァオーバントの事ですね。恐らくここに来るまでにたくさんの人に聞いたとは思いますが、グラマラス・ベツァオーバントという人物は白髪の髪に鋭い眼光をもった筋肉質の男です。人の殺し方は拳ですが、殴る威力はとてつもなく、人を数発で仕留めてしまう程の力を持っています。そして、グラマラス・ベツァオーバントは現場から直ぐに居なくなってしまって、最後は一人の警察が死体を調べているのです」
ジョンは、真顔でグラマラス・ベツァオーバントについて話した。いままでとは別の情報が手に入ったが、少し疑問があった。
「なるほど。ですが、何故そんなに詳しく知っているんですか?」
クリュエルは疑問に思った事を聞く。
「それは…私がグラマラス・ベツァオーバントを目撃したからです」

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