コメント数: 18, 小説 ID: n392
創作ss

創作ss

(2020年4月15日 14:33:25) [ID: 2176ee4c]
名前
コメント
18:こ [2020年4月18日 11:58:17] ID:34431e39
なんか今思ったけど、ルビを消していないせいで残念な結果になってしまっているな…()
17:こ [2020年4月15日 14:52:32] ID:2176ee4c
※【コメント表示順序の切り替え】をすると上から読めます※
※長いので自己責任でお願いします※
※cs( https://privatter.net/p/5640820 )のp2、3、6に目を通すと読みやすいかもしれません※
16:こ [2020年4月15日 14:49:50] ID:2176ee4c
終わり!!前より詰めて載せたけどやりすぎて文字制限超えてしまっていた、(おそらく)半角で2048?だったかな?覚えておこう…
今回のは5000くらいだったと思う。記録更新ならず(更新する気はない)
けどやっぱりルビがないと雰囲気でないな~~!!!仕方ないんだけど!残念!!
15:こ [2020年4月15日 14:46:33] ID:2176ee4c
____________________________________________

夢だったのかもしれないと今でも錯覚する。
ワルツを踊ったのも、狂いそうな色も、月食の月も、全部が夢だったのかもしれないと。
だけど紫の彼はそこに居る。
ヤケにくたびれたスマホケースに、見たくもない既視感を感じてしまう。


あの月夜のワルツは、まだ終わりの一音を鳴らしてはいないのだ。


頭を抱える神父の側に、意地悪そうな笑みを浮かべて彼は寄る。
そうして、最後のステップが踏まれる事はないのだろう。
世界の終わりまで。
希望の破滅まで。
契約の終わりまで。


アナタの最期まで、ずっと。

14:こ [2020年4月15日 14:45:57] ID:2176ee4c
瞬きをすれば、そこには何も居なかった。
草と風の擦れる音だけが耳にさらさらと聴こえてくる。
理解が追いつかない。真っ白に支配された頭では何も考えられず、神父はその場に座り込んだ。そうして、気付いた様に空を見る。


「じゃ、次会った時は迎えに来て下さいネ♡ワタクシのお名前もちゃんと考えといて下さい、次の月食にまたココで!」


月光を背に浮く姿はまさに悪魔。


言いたい事だけ言い残して、なかった筈の尻尾を振って、靡かせていた紫の髪と瞳と共にそこから悪魔は消え失せる。
残ったのは、カバーの剥がされた携帯と、帰ってきた明け方の太陽、
それと、始まりを迎えた舞台に上がった1人の青年である。
13:こ [2020年4月15日 14:45:31] ID:2176ee4c
「何色がいいですか?」

そんな事言われても困る。そもそも何が何色なのかも分からない。ただ氷輪の光に照らされるその姿を、神父はじっと眺めている事しかできなかった。
ただ、脳裏に映る色のフィルターが、どうしても人間であるはずの、そうでないとおかしい筈の彼を人間だと認識させなかった。

「あら、流石にダメでしたか?では失礼」

近寄る足音に身動き一つ取れず、逃げ出したいのに体は動かない。まるでそこに固められているかの様だった。
実際、神父は恐怖でそこに縛られていたのだろう。
ポケットから携帯を取り出して、光を当てる。


「この色、ワタクシ気に入ってたんですよネ!」
12:こ [2020年4月15日 14:45:03] ID:2176ee4c
やけにストーカーじみた内容だとは思うが、あくまで例なのでそれも気にしない事にした。
しばらく戯ける様にくるりくるりと神父の周りを回っていたが、正面に来たところで顔を引き寄せられる。
こちらを向きなさいと言わんばかりに頭を揺すられ仕方なく目線を向ければ、そこには文字通りの『悪魔・・』が居たもので思わず仰け反ってしまいそうになった。
ぐるりぐるりと、名状しがたき色が目の中を彩っている。いや、彩りには程遠い色ではあったものの、そう言い表す他に何もなかったのだ。
大きく見開いたサファイアの瞳がそれを写した瞬間に、やっぱり詐欺じゃねェかと後悔の念、それと見てしまったと背徳の念、そしてこれ以上見てはいけないと防衛心が脳を渦巻く。

「例えば、ワタクシがアナタのものになる権利?」

気付けば彼は一歩手前で、けらけら笑いを浮かべては両手を広げて立っていた。

「それ、どういう…」

言葉にするまでもなく、そのままの意味である。
しかし、どうしてもあの色が鎮座していた目と目の前の相手の黒い目が一致せずに、あの『悪魔』と目の前の人間の姿が一致せずに、脳も脊髄もエラーを起こして何もできなくなってしまう。
彼は白い髪束を解いて、風にそっと乗せていた。大きく靡く絹糸は先が緩く巻かれていて、パーマでも当てているかのようで。
11:こ [2020年4月15日 14:43:35] ID:2176ee4c
こちらも困るんですよネー、とターンしながら情けない声色で一言呟く。軽く支えられる姿勢のまま脳内の曲もステップもストップして、海老反りになる体が軽く悲鳴を上げ始めた。
神父が息苦しさに相手を睨めば、その黒い目は仮面のような笑顔を返して言葉を結ぶ。

「面白いのワタクシ好きなんですヨ、新しく契約し直しましょ」
「は、あっ?」

話をするにも、振り回されてばかりだったので酸素を確保するので精一杯だった。軽く背中を引っ張られて体勢を引き戻されれば、契約事項の説明に入りますねと息を吸う。
これ、時々見る詐欺の手口じゃないか?と思った時にはもう遅い、一気に放たれる単語の羅列は耳から耳へ突き抜けていった。
とにかく早口で本人も面倒くさそうな表情をしている。そんなに嫌ならしなければいいのにとも思ったが、色々あるのだろう、と流してやる事にした。

「…という事ですが…聞いてませんよネ、まあ大した話してませんので大丈夫デス。契約を破ればアナタが死ぬだけですので」
「それは大丈夫じゃない」
「ホントに大した事じゃないですヨ、ワタクシとの契約って別にアナタが破れる様なものじゃありませんし。ケースバイケースです、今回はリスクがほぼないケース」
「じゃあそのケースの契約内容って何よ」
「例えばこちら側が勝手にアナタを助けたりだとか?ただワタクシが見守るだけとか?アナタの存在をワタクシがずっと把握するだとか?」
10:こ [2020年4月15日 14:42:59] ID:2176ee4c
「じゃあ、っ、どうやってアイツら殴ったんだよ、」
「簡単ですヨ?ただ記憶をちょいちょいと弄ってやればいいだけ、そんだけデス。そこ間違って覚えてますよ」
「あーどうも!!オレだってワルツなんぞ踊った事がなくてね!」
「けどワルツって分かるんですネー、結構踏めてますし。意外に教養はよろしくて?没落貴族的なァ?」
「分かったから次だ次、どうやって弄ったんだよ」

1、2、3。1、2、3。そこでターン、そこでターン。
神父がリードされる形で始まった社交ダンスの見物人など誰もなく、ただ月明かりだけが2人を照らす。
軽やかに答える彼に対して、付いていくのがやっとの神父は苛立ちを隠さず、噛み付く様な勢いで質問を重ねていく。

「別にィ。オハナシしても分からないと思いますがワタクシならできますので、何しろ悪魔ですし」
「ハイハイ痛い痛い、じゃあ契約ってのは悪魔の契約かよッ!?」
「そうですけど?」

きょと、と丸い目を向けてさも当然という様な彼に体を持っていかれる。慌てて重心を支えつつ、オレは契約もクソもした覚えないんだけどと縺れる足で更に問うた。

「そこなんですよネー。ワタクシ、何しろ契約は勝手に取り付けちゃうもので」
「それ契約じゃねェじゃんっ、」
「それ言っちゃオシマイですヨー、いつもなら記憶改竄でちゃちゃーっと頭に植え付けるんですが。どうもアナタに効かない様で。あ、中身は極秘事項ですヨ」
9:こ [2020年4月15日 14:41:53] ID:2176ee4c
「おウチでお話ししたいんですケドー、寒い」
「見ず知らずのヤバそうなヤツを家に上げれるかっての」

すっかり月は丸く戻り、ベンチの上で足を組む神父と馴れ馴れしく横から声を掛けてくる白い男とは公園で話をする事にした。

「まず何だ、こういうのって名前聞くのが普通なんだっけ」
「あらおかたァい、ワタクシにお名前なんてありませんし、さっさと本題に入ってくださって構いませんのに」

興味なさそうにステップを踏んで1人で踊り始めた彼は自由奔放すぎて話が読めない。あの動きはワルツだろうか、と検討をつけてしまう自分もなんとなく恥ずかしい。
ああそうとぶっきらぼうに返してやれば、踊りませんかと腕を取られた。

そして引き離す間も無く彼の舞台へ。
8:こ [2020年4月15日 14:41:22] ID:2176ee4c
契約?
耳慣れない言葉。そもそも覚えもない。気の抜けた返事に更に抜けた答えが重ねられて、そして軽く慌てる様な手ぶりは明らかに彼の動揺で、初めて見る感情であった。

「エ、エッ!?覚えて、覚えてないんですか!?」
「覚えてるも何も契約ってなんだよ!?」
「エエ〜〜!?ワタクシミスしました!?いやまあ取り返せますけどォ」

慌てふためく声からノータイムで冷たい声に切り替わる。軽い頭痛を感じた気もするが、やはり何も思い出す事もなく、また相手も首を傾げるのであった。

「エ、エエ〜…?もしかしてアナタそういう人種〜?厄介ですネー…」
「てか何したんだよお前、助けてくれ、いやホントになんなんだよオマエ!?」

驚く事ばかりすぎて頭がパンクしていたが、今更ながらに考えると不可解すぎるその現象。
とりあえずココ出ませんか、と不服そうに地面を指差す彼に同調して、意識の戻らない男達を他所目に路地裏を出た。
7:こ [2020年4月15日 14:40:58] ID:2176ee4c
振り向いた時にはもう遅い。
ゆっくりと倒れていく男達の後ろに、1人だけ、ただ1人だけが笑顔と光背を湛えてこちらに手を振っていた。

「ダイジョーブですかァオニーサン、月食見に来たんですかー?夜は治安悪いんですヨーココ。昔からずっとそーなんですよネー、走ってきたんだから感謝して下さいヨ」

が、が、と足音にしてはやけに荒々しい石の音。伏せている男の頭を1人残さず踏んでいく。
まるでアスレチックでもする様な軽やかなステップと、何一つ見える事のない仮面の笑顔に、神父は肩の力が抜ける様に座り込んだ。
白と黒だけで形取られた彼は、その厳粛な色に反してどこか不安定さを感じさせる。
そこに居るのにそこに居ないような雰囲気と、括られた小さく真っ白な髪の束を見て、アイツに似てるなぁと同郷の友人猫を思い出したのは言うまでもなく。
立てますか、と手を差し伸べられる。異様な程に白い肌と闇夜に溶ける黒のコートが、まるで手がそこに浮いているかの様に錯覚させられる。
我に返ったように譫言を放っては、足を揃えて跳ね上がる。歓声と共にはつはつと拍手されるが、そこに感情の色は一切見えなかった。

「…で、お代金は頂戴致しますけど。何せ契約ですし」
「は?」
「エ?」
6:こ [2020年4月15日 14:40:26] ID:2176ee4c
その氷輪と共に、姿彼は現れたのであった。

「グッドイブニィ〜ング♡」
5:こ [2020年4月15日 14:40:06] ID:2176ee4c
思考を巡らせる。

なんでこんな所にわざわざ来てしまったのだろう、と心の底から後悔した。一々街の公園に出向いてしまったのが間違いだったのだ。
路地裏で未だ泡を立てる缶ビールの底は、月の様に見る影もなく細長く潰されて靴の下に隠れていた。

「お兄さん、お金持ってるんでしょ?」

いいからどけよと殴り飛ばしてやりたい気持ちは山々だが、何せ明かりがない。目の前に何が何人いるか、検討もつかないのだから腹が立つ。だから縁起が悪いんだよ。
若気の至りと言うべきか、いやオレもまだまだ若いと言うべきか、男の声はどう聞いても友達に話しかける声色ではない。
俗に言うカツアゲに、神父は苦笑いをしてただ拳を握り締めていた。
ちなみに金はない。本気でビールしか買う気がなかったもので、せいぜいポケットの中は小銭が数円、それとスマホぐらいだ。
今はのらりくらりと答弁を交わして光が差すのを待つ他ないのである。

「出さないと痛い目に遭うよ〜?」
「いやァ、それがコイツの金しか持ってないンすわァ〜!マージでなンもない、ほら」
「ケータイあるじゃん、出せよ」

じり、と砂を踏み締める音がする。いっそスマホでもアリだな、とか、とりあえず足を引っ掛ければ、とか、そうこうしている内に顔が視認できる程度まで相手は迫っていた。
こりゃアレか、やる前にやれってヤツか。
月はもう少しで顔を見せると言うのに、後ろにぞろと並ぶ人影が、先行の攻撃が一発二発で終わる話ではない事を皮肉なことに教えてくれた。
振りかぶられた拳をどう受け止めるか、神父はそんなことだけをただ考えているのである。

4:こ [2020年4月15日 14:39:28] ID:2176ee4c
「……ゲッショクゥ?」

聞き慣れない、いや見慣れない言葉だった。まず彼自身日本の人間ではないために、「月」と「食う」という漢字の組み合わせ自体が物珍しいものであったが、
まず月食自体が希少な事例であるため、目にする事もなかったのである。
そういえばヤケに騒がしかったな、そのせいか、とショッピングモールではしゃぐ女子大生を思い出す。
軽い気持ちで声を掛けようか迷ったものの、「隠キャ」と一蹴されて終わるのは何となくプライドが許さなかった為に避けておいた。流石オレ。
せっかくなのでついついと慣れた手つきで画面を滑らせ、軽くそれを調べてみる。月が全て見えなくなる皆既月食と言うものである事は分かったが、
結局難しい事はよく分からなかった。
して、縁起が悪いと感じたのは気のせいだろうか。月は人間にとっての美であり、災いだ。
ジャポネでは昔話として名高い、それは美しい姫がいたが、物語の最後には月に拐われてしまうそうだ。本国でもごく少数だが宗教的に崇拝していたのを見た事がある。月とは神なのだ。
そんな月が食われるとあらば、それは神を喰っている事と等しいのではないだろうか。
そうでないと信じたい、と独りごちつつ、あからさまに持て余しているリビングを一瞥する。
気楽だしいいかと虚しさに言い訳しながら、紫がワンポイントのスマホケースと共に、視界をゆっくり黒に閉ざした。
3:こ [2020年4月15日 14:38:36] ID:2176ee4c
「……ハァ〜〜……」

疲労感。
教会の神父、というには些か緩んだ服装の男。のそりのそりと、両手に大量のレジ袋を携えて空と言われても気付かないほどの部屋に放り込んだ。
見えない何かに押し潰されるが如くソファーに寝転べば、買い物袋の仕分けもそこそこにスマートフォンの電源を入れる。
ここ最近のお気に入りは愛すべきクソゲーと称しているゲーム。俗に言うソシャゲなのだが圧倒的ユーザーに対してガチャの排出が渋すぎる事で有名である。
しかしどこか捨て置けない欠陥の見えるシステムは、個人的に、時間を潰すのにはまさに最適と言うべきゲームであった。
勿論通知はそのゲームからも来ていたが、よくあるSNSからも珍しくフォロー通知が来ている。
どんなものかと軽く概要を見にいけば、引用されている一つの記事が目に入るのも致し方ない事だろう。
2:こ [2020年4月15日 14:37:59] ID:2176ee4c
文字書きワードパレットよりお借りしまし
月を喰ったただの悪魔に魅入られただけの神父の話


題 プリンシピオ
「走る」「明け方」「神様」


それは文字通り氷輪と言うべき、冷たい光の降り注ぐ始まりであった。
1:こ [2020年4月15日 14:37:11] ID:2176ee4c
※相変わらずの駄文、長い
※画像を見ればある程度のキャラは把握できます
n389(二つ前の投稿)のIF…前日譚……もっと前の話です…??別物として捉えたほうがいいかm…
※ルビ、後書き含めたものはぷらべ( https://privatter.net/p/5678600 )

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